YUSUKE MANABE ONLINE
Sugawara, Manabe Lab.
Department of Information and Network Science
Chiba Institute of Technology
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人物識別・個人認証に関する研究

現在進行形の研究で,ここに記述していない(記述できない)ものもあります.

複数の歩行状態に対応した加速度センサーによる人物識別[2014年〜]

背景

近年では,スマートフォンなどの携帯端末が広く普及し我々の生活に深く関わりつつあることから,それらの端末に搭載されている加速度センサやジャイロセンサから得られる情報を元に個人識別を実現しようという取り組みが行われています.スマートフォンのような装着型センサは,カメラのような設置型センサと比べて,個人識別可能範囲が限定されないという利点もあります.

アプローチ

本研究では,装着型センサを用いた個人識別における既存の研究では,平地歩行で得られたデータのみを識別の対象としているものが多いという点に着目しました.そして,平地に加えて階段昇行,階段降行の状態を推定し,推定された状態別に人物推定を行う方法を提案しました.そして,歩行状態推定結果に基づき,人物識別の方法を変えることで高い識別率を得られるかどうか検証しました.

成果と課題

10人の被験者を対象としたこれまでの研究で,階段昇行,階段降行,平地歩行の3つの状態それぞれについて識別実験を行い,平均で80.4%の精度で人物識別が行えることがわかっています.

今後の課題は,被験者数の拡充,その他の歩行状態の考慮,センサーの保持状態の考慮,加速度以外のセンサー値の利用等が挙げられます.

関連文献

  • 真部雄介, 松嵜晃司, 菅原研次: 複数の歩行状態に対応した加速度センサに基づく人物識別, 知能と情報(日本知能情報ファジィ学会誌), 知能と情報(日本知能情報ファジィ学会誌), Vol.27, No.5, pp.711-722, 2015

身体骨格情報を用いたマルチアングル人物識別[2012年〜]

背景

従来の歩容認証や歩容による人物識別の研究は,人物を真横から捉えるものが多いのですが,日常の場面での応用を考えると様々な方向から人物を識別できる技術が必要です.そこでこの研究では,近年活用が一般的になったRGB-Dカメラ(Kinectのような通常のカメラと赤外線カメラを合わせたセンサ)を用いてトラッキングされる人物の身体骨格情報を用いて様々な方向から人物を識別できる方法について検討しました.

アプローチ

アプローチはとてもシンプルで,まず,人物がカメラの前をどのような進行方向通り過ぎるのかを特定し,特定した方向別に人物識別精度が高くなる特徴量を抽出することで,識別精度を高めるというものです.

成果と課題

実験では,カメラの前を横切る,カメラに真っ直ぐ近づく,カメラに斜めに近づくといった複数(全部で5方位)の歩行状態を想定し実験を行いました.10人の被験者による実験の結果,歩行の方向の指定は97.4%の精度で達成され,それに基づく人物識別は93.9%という高い精度を実現することができています.

今後の課題は,カメラから遠ざかるような歩行における実験,カメラの設置条件による影響の考察等が挙げられます.

関連文献

  • Yusuke Manabe, Keisuke Matsumoto, Kenji Sugawara: Multi-Angle Gait Recognition Based on Skeletal Tracking Data, to be published.
  • 真部雄介, 松本圭祐, 菅原研次: 深度センサによるマルチアングル歩行認証のための身体動揺時系列の特性分析,第22回マルチメディア通信と分散処理ワークショップ(DPSWS2014)論文集, 情報処理学会シンポジウムシリーズ IPSJ Symposium Series, Vol.2014, No.5, pp.93-97, 2014.
  • 松本圭祐 真部雄介 菅原研次: 骨格情報を用いた歩容認証における 有効なカメラ配置の検討, 2H1-5, 人工知能学会全国大会(第27回), 2013.

マルチモーダルソフトバイオメトリクスによる個人認証[2011年〜]

背景

執筆中

アプローチ

これまでの研究では,(1)身体骨格情報と顔画像,(2)身体骨格情報,顔画像および歩行時の頭部動揺,(3)手形状と空中署名動作,(4)スマートフォンの取り出し動作とスワイプ動作などといった組み合わせでの個人認証実験を行っています.

成果と課題

執筆中

関連文献

  • Akiji Takeuchi, Yusuke Manabe, Kenji Sugawara: Multimodal Soft Biometric Verification by Hand Shape and Handwriting Motion in the Air, International Joint Conference on Awareness Science and Technology & Ubi-Media Computing, pp. 103-109, Aizu, November, 2013.
  • Yusuke Manabe, Kenji Sugawara: Soft biometric verification by integrating static and dynamic features based on fuzzy inference, Proc. of 12th IEEE International Conference on Cognitive Informatics & Cognitive Computing, pp. 242-247, New York, July, 2013.
  • 真部雄介, 栁田貴大, 菅原研次: 同時計測された顔と骨格によるマルチモーダルソフトバイオメトリック認証, 人工知能学会 第89回 人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI), 2月, 2013.
  • 真部雄介, 齋藤隆輝, 嶋田弦, 菅原研次: 歩行・顔・身体のソフトバイオメトリック特徴を用いた正面観測個人認証, 知能と情報(日本知能情報ファジィ学会誌), Vol.24, No.5, pp.988-1001, 10月, 2012.
  • Yusuke Manabe, Ryuki Saito and Kenji Sugawara: Biometric Gait Verification by Horizontal Swings in Frontal Manner towards Human-Aware Environment, Proc. of IEEE 11th International Conference on Cognitive Informatics & Cognitive Computing, pp. 219-225, 2012.
  • 真部雄介, 菅原研次: RGB カメラと深度センサーで計測した人間の動作時系列に基づくバイオメトリクス照合, 電子情報通信学会第2種研究会(第1回バイオメトリクス研究会(BioX))技術研究報告, pp.51-58, 2012.

交差並進誤差法によるオンライン署名認証[2006年〜2012年]

背景

文字を書くときの手やペンの運動(書字運動)には個人性が含まれていることが古くから知られており,様々な研究が試みられています.また,市販のペンタブレットなどを用いてペン先の位置座標だけではなく,筆圧や筆速,ペンの傾き(高度と方位)なども容易に計測できるため,このような情報を有効に利用するための技術の開発には重要な意義があります.

しかし,このようなデバイスによって計測された時系列信号は複雑な非線形時系列であり,そのダイナミクスを適切に評価することは容易ではありません.特に,人間の身体運動は,まったく同じように制御することは難しく,同じ文字を同じように書いてもまったく同じデータにはならないという不安定性があります.

アプローチ

そこで,非線形時系列解析の分野で用いられている決定論性検定手法を応用した交差並進誤差 (Cross Translation Error, CTE)法を提案し,アルゴリズムの改良や分析を行いました.具体的には,計測した書字時系列から遅延座標埋め込みによって多次元空間に力学系を再構成し,再構成軌道のダイナミクスを交差並進誤差によって評価するということを行います.

成果と課題

実験の結果,個人照合精度が向上することがわかっています.また,書字内容や個人ごとに最適な埋め込みが存在する(最適な次元数と遅れ時間がある)ということがわかっています.どのようにその最適な埋め込みパラメータを推定するかが今後の課題です.

関連文献

  • Yusuke Manabe, Basabi Chakraborty: Efficient On-line Handwritten Signature Verification by Integrating DTW and Proposed Local Dynamic Similarity Measure, 知能と情報(日本知能情報ファジィ学会誌), Vol.24, No.6. pp. 1165-1176, 12月, 2012.
  • Yusuke Manabe and Basabi Chakraborty: Identity Detection from On-line Handwriting Time Series, IEEE Conference on Soft Computing in Industrial Applications, June, 2008.
  • Yusuke Manabe and Basabi Chakraborty: An Efficient Approach for Person Authentication using Online Signature Verification, International Conference on Software, Knowledge, Information Management and Applications, March, 2008.
  • Yusuke Manabe and Basabi Chakraborty: Effect of Multidimensional Delay Vector in On-Line Handwriting Verification, ICICIC2007, Kumamoto, September, 2007.
  • Basabi Chakraborty and Yusuke Manabe: An Efficient Measure for Individuality Detection in Dynamic Biometrics Applications, in Proceedings of ICAPR2007, pp.35-39, India, January, 2007.
  • 真部雄介, バサビ・チャクラボルティ: 書字時系列による個人照合における並進誤差特性-照合精度と埋め込みパラメータの関係性-, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 106, N0. 576, pp.11-16, 3月, 2007.
  • 真部雄介, バサビ・チャクラボルティ: オンライン書字照合のための類似性尺度としての並進誤差の利用, 電子情報通信学会技術研究報告, Vol. 106, No. 259, pp. 53--58, 9月, 2006.
  • 真部雄介, バサビ・チャクラボルティ: 時系列の決定論性検定手法を応用したオンライン書字認証〜類似性尺度としての並進誤差の利用〜, 第22回ファジィシステムシンポジウム,pp.887-892, 9月, 2006.

書字運動に含まれる個人性や書字技能の評価[2007年〜2013年]

背景

文字を書く動作は,人間が行うことのできる知的で特殊な身体運動の1つであり,書字運動や文字形状と筆者の性格や個人性との関連性について長らく研究が行われてきました.しかし,これまでの個人認証や個人照合に関する研究は以下の2つの問題を含んでいると考えられます.

  1. 現状の研究では,書字動作を「複雑な身体全体の運動」として捉えていない.
  2. 現状の研究の多くは,文字の形状,筆圧,筆速,筆記具の傾きなどの各特徴を独立に評価しており,各特徴間の協調的因果関係という観点で分析している研究は少ない.

アプローチ

そこで,書字動作を身体全体の運動として捉え,書字における文字の形状,筆圧,筆速,筆記具の傾きといったデータだけではなく,腕の筋力,体幹部の筋,姿勢状態などのデータも総合的に計測し,計測した様々な身体全体の運動データ間の協調的因果関係の中に個人性の発見を試みるというのが本研究のアプローチです.身体全体の運動データ間の協調的因果関係とは,ロシアの運動生理学者N. A. Bernsteinによって提案された動作の階層モデルにおける適応的協調リンクに相当するもので,この協調的因果関係は,意識されることなく獲得されているものであり,M. Polanyiのいう暗黙知の具体例であると考えられます.したがって,本研究は,書字動作における暗黙知の明示化と個人性との関連を明らかにする研究であるといえます.

協調関係の明示化には,RQA(Recurrence Quantification Analysis)と呼ばれる非線形ダイナミカルシステム解析手法を用います.具体的には,決定論性と再帰性という2つの定量を算出し,同一筆者の同一筆記時に得られる様々な時系列間で値の分布を得ます.得られた分布郡は,分散分析により真筆と偽筆の分布間における統計的な有意差を検定します.そして,統計的な有意差が出た関係性において,データマイニング手法(①時系列の切り出し,②k-meansによるクラスタリング,③ニューラルネットワークによる学習,④学習後の関係性をルールとして抽出)を用いて詳細な関係性をルールとして明示化します.

書字技能評価のためには,書字中の着座姿勢変化と書字運動を同時に計測するシステムを開発し,連関規則による分析を行う手法を提案しました.

成果と課題

執筆中

関連文献

  • 青柳勝也 真部雄介 菅原研次: 書字動作における姿勢と把持方法の連関規則による分析, 1H5-OS-02c-2, 人工知能学会全国大会(第27回), 2013.
  • 青柳勝也, 真部雄介, 菅原研次: 利き手交換訓練における書字対象別の技能向上度の評価, 人工知能学会第26回大会, 3L2-R-12-1, 4 pages, 6月, 2012.
  • Yusuke Manabe and Kenji Sugawara: Analyzing Coordinate Relations in Handwriting Activity: Tacit Skill and Individuality, in Kansei Engineering and Soft Computing: Theory and Practice, edited by Y. Dai, B. Chakraborty, M. Shi, Engineering Science Reference, Hershey, New York, pp. 287-302, 2010.
  • 【2009年度〜2010年度】科学研究費,若手研究(B),研究課題番号:21700243
    「書字運動における暗黙知と個人性の因果性解析」

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